小児整形外科|大津京ファミリー整形外科|大津京駅の整形外科・小児整形外科

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小児整形外科

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子どもの運動器疾患

子どもの運動器疾患

成長期のお子さんには、怪我や成長痛・スポーツ障害など運動器のトラブルがしばしば起こり、ご家族の心労が絶えません。

当院では小児整形外科の経験とノウハウでもって的確に診断し対応することでお子さんや親御さんの悩みや心配事にお応えできるよう努めます。もしも専門的な検査、治療が必要となった場合には滋賀県立小児保健医療センターと連携して適切な医療を受けていただける体制をとっています。

赤ちゃんの股関節脱臼

生まれつきもしくは生後早期に赤ちゃんの股関節が自然に脱臼することがあり、1000人に2人の頻度と言われています。これは先天性股関節脱臼(近年は発育性股関節形成不全との用語を用いる)と呼ばれる疾患で、適切な時期に診断・治療が行われないと生涯にわたるハンディキャップの原因になります。

早期発見をするために乳児検診で小児科医や保健師によるスクリーニング(赤ちゃん全員を検診し異常の疑いがあるお子さんを見つけだすこと)が行われており、脱臼の恐れがあるお子さんがいれば専門病院へ紹介するという流れになっています。

しかし、乳児期に股関節が脱臼していても赤ちゃんは苦痛を感じて訴えることはなく、ご家族が気づくことはとても難しいです。

以下のようなお子さんは股関節の詳しいチェックを受けておくことをお勧めします。

  • 股関節が硬くて開きにくい、開きに左右差がある
  • 太もものシワの数や位置が左右で違う
  • あしの動きや長さが左右で違って見える
  • 強い向きぐせや、抱き上げるとそり返る傾向がある
  • 逆子で生まれてきた(頭位分娩より脱臼が高頻度に起こります)
  • 近親者に股関節脱臼や股関節の痛い人(変形性股関節症)がいる。

当院では、診察および超音波検査によって股関節脱臼を迅速かつ安全に診断し、治療が必要なお子さんは専門病院へ紹介して適切な時期に治療を受けていただけるよう配慮いたします。

小児の股関節痛

小児の股関節痛

小児期に股関節の痛みを訴える原因として最も多いのは単純性股関節炎です。これは、風邪などの原因となるウイルスが体内で免疫系に影響し、突然の股関節痛で歩行困難となるものです。

多くは数日〜3週で回復し、後遺症を残さず治ります。当院では股関節痛の診断に超音波検査を用いて関節水腫(水がたまっている)をチェックすることで迅速かつ安全に診断し、他に深刻な病気がないかを確認します。

股関節に問題があるのに膝のあたりに痛みを訴えるお子さんが多いため、膝の検査だけ行われて異常なしと診断されることがあります。膝の痛みを訴えるお子さんには股関節疾患が潜んでいると想定して診断を進めることが重要です。

当院では、小児の股関節疾患(化膿性股関節炎、ペルテス病、大腿骨頭すべり症)などまれな病気も含めて的確に鑑別診断し、必要に応じて専門病院へつなぐ体制をとっています。

子どもの足の諸問題

赤ちゃんは早ければ1歳前から歩き始めますが、1歳頃には一時的にO脚となる時期があります。そして2〜3歳頃になると逆にX脚になることが多く、大抵の場合成長に伴って自然にまっすぐになります。

また歩き始めから幼児期前半には扁平足になる時期があります。その程度には大きな個人差があり多くは成長に伴い目立たなくなります。扁平足が強いと、運動発達が遅れがちになることや、歩行が不安定で疲れやすくすぐに抱っこをせがむ、転びやすいなどの傾向がみられることがあります。

程度の強い扁平足には靴の中敷(インソール)を処方してあげると急に歩くのが得意になることがあります。扁平足や外反母趾などを治療する目的で処方するインソールは保険適応となります。

成長痛

2歳頃になる子どもは言葉の発達も進み、不調を大人に伝えることが出来るようになります。その頃から時々“あしの痛み”を訴えるようになり“成長痛”と呼ばれています。通常お子さんは膝やすね・足首あたりを痛がりますが、時に激しい訴えのこともあり夜間に突然泣き叫ぶようなこともしばしばあります。

このような時に親御さんは途方にくれてしまい、何か深刻な病気があるのではないか?急いで医者にかかるべきなのか?と悩まれることと思います。成長痛なのか、医者にかかるべき病気なのかをご家庭でチェックするには以下の点に注目していただくとよいです。

  1. 発熱その他体調不良の兆しがなく元気にしている
  2. 痛みの部位が一定しない(右だったり左だったり時には両側など)
  3. 痛みの訴えは夜間や安静時に限定され、遊びに熱中している時には何の症状もない
  4. 痛みが長時間つづかない(1時間以内に落ち着く)

上記の全てが当てはまれば深刻な病気の可能性は低く、”成長痛“と考えられます。逆に上記の点に当てはまらなければ整形外科への受診をお勧めします。

成長痛で辛そうにしているお子さんは、患部をさすってあげたり温めたりしてあげると落ち着きますが、どうしてもおさまらない時にはアセトアミノフェン(商品名:カロナール)をのませてあげると楽になります。

アセトアミノフェンは小児科で熱さましとして処方されるお薬ですが、痛み止めの効果もあるため成長痛にも有用で、欧米ではよく使われています。常備しておくとよいかもしれません。

子どものスポーツ障害

小児は成人と異なり、筋肉や骨格が未発達です。過剰な運動負荷がかかると痛みや故障の原因となりやすく、適正な管理やサポートが必要です。

部位別に見ると以下のような故障がよくみられます。

肩の痛み

成長期の骨には成長軟骨と呼ばれる強度の低い部分があります。投球動作など、繰り返し肩に負荷のかかるスポーツでは成長軟骨にヒビが入ることが時々あります(リトルリーグ肩と呼ばれます)。投球などの原因となる動作を一旦お休みすれば速やかに治りますが、再発予防には身体の使い方に問題がないかチェックや指導が必要です。

肘の痛み

野球のピッチャーでは投げ過ぎや投球フォームの未熟さから肘の軟骨を損傷(野球肘、離断性骨軟骨炎)することがあります。初期にはレントゲン検査でもわからないことがあり超音波検査が有用です。

膝の痛み

オスグッド病、ジャンパー膝、円板状半月板障害、滑膜ひだ障害など膝痛を生じるさまざまな疾患があります。正しく診断することが重要ですが、多くは身体の調整やサポーター・テーピングなど病状に応じたケアで対処できます。

腰痛

子どもの腰痛は珍しいことではありません。学童期の腰痛の原因として腰椎分離症が多く、腰の骨の疲労骨折とも言える状態です。サッカー、野球、バレーボール、体操、陸上などをされるお子さんに多いです。

また中高生からは椎間板ヘルニアが時々みられ、前屈すると腰が痛くなるため前屈みが制限されます。小児期の腰痛も早めの対処が肝要です。

脊椎側弯症

側弯症は学校検診でのチェック項目に含まれておりますが、初期や軽症例では校医の診察だけで検出するのが困難なこともあります。

圧倒的に女児に多く 男女比は、男:女=1:7とされています。側弯症の多くは早期に発見してブレース(治療用のコルセット)を処方することで悪化を予防できます。姿勢のゆがみや、肩の高さの左右差など姿勢について気になることがあれば整形外科に受診するのが確実です。

その他、小児期の運動器疾患にはさまざまなものがあり、お子さんの痛みや身体の動きなど気になることがあれば気軽にご相談ください。

子どものばね指

子どものばね指

 ばね指とは、指の腱(けん)が腫れて太くなり動かすたびに引っかかるため“ばね”を弾くような感触があることを表しています。大人のばね指は”狭窄性腱鞘炎“とも言われ、腱しょう炎の一種で痛みを伴うことが多いです。使い過ぎ、体質(ホルモンバランスの影響など)が原因とされています。 子どもにもばね指が起こりますが、大人のそれとは全く違うものです。使い過ぎなどが原因ではなく、(おそらく)生まれつき腱に太い部分があるため指の動きが制限される状態です。ほとんどが母指にみられ、第一関節が曲がったまま伸びないことにご家族が気づき幼児期前半ごろに受診されるケースが多いです。子どものばね指はすぐに困ることはありませんが将来的に繊細な手の使い方を習得する上で遅くとも就学までに治しておくことが望ましいです。

 特に治療しないという方針の施設もありますが、当院ではまず夜間の装具治療を提案しています。夜の間だけ指を伸ばす方向に固定する装具を装着すると2か月以内に約6割の方が治って指が伸びるようになります。

 この治療で良くならない場合の最終手段は手術ですが、小さなお子さんですので通常は病院に紹介し入院・全身麻酔が必要となります。しかし急ぐ必要はなく就学までに治せば良いとお考えください。もし手術が決断できない場合であっても、そのままの状態でほとんどの生活動作に支障はありません。私の経験では、お一人だけ中学生になってから手術を行った方がおられます。その方は幼少期に手術を受けるタイミングを失してそのまま生活されていましたが、ピアノとバイオリンを習う上で不便を感じるようになり相談にみえました。幸い(?)なことに、その年齢ですと局所麻酔で手術ができたのでクリニックでの日帰り手術で対応できました。例外的ではありますがこのような場合でも諦めなくてよいです。

 もしお子さまのばね指をみつけたらまずは装具治療をおすすめいたします。

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